この子は俺の前からいなくなる
これは今から数十年前、俺が小学3、4年の頃の話です。
同級生で飯塚さんていう、美人(小学生で美人ていうのも、おかしいんですが、とにかく他の女の子と比べて圧倒的に可愛かったんです)の子がいました。
飯塚さんはスタイルも良いし、顔も奇麗だし他の子と全然違っていました。
といっても、子供ですから、やることといったら可愛い子ですから、気を引こうとイタズラ(変な意味じゃありませんよ)したくなる訳で。
学校の帰りに、田沢君(同級生で飯塚さん好き好き連合の同士っていうか、何分子供ですから)と一緒に待ち伏せたり、二人で飯塚さんの家まで押しかけたりした事もありました。
好きなんだから、飯塚さんに好かれるような事をやれば良いんだけど、子供の悲しさでちょっとでも気を引こうと、田沢君と二人で嫌われるような事ばっかやってました。
ある時は、何でそうなったのか忘れましたが、無理やり田沢君と二人で飯塚さんの家まで押しかけたせいだったのか、コップの水をぶっかけられた事もありました。
これも今思い返してみると、どっからどう考えても好かれてるっていうより、嫌われてるような?
既にその頃からその後の苦難の恋愛人生を暗示しているようで、深く考えると死にたくなるんで止め。
言ってみれば、飯塚さんは他の女の子には悪いんだけど、掃き溜めに鶴、草茫々んとこに咲いた一輪の花。
当時はプール授業なんてのがあって、男女共更衣室なんて無かったから同じ教室で着替えてたんで、バスタオルを巻いて着替えてる飯塚さんの周りに不届きな男子が集まって、無理やりにバスタオルを引っ剥がして可愛い飯塚さんのお股が見えたなんてのもあった。
勿論俺は子供の頃から紳士でちたから、そんなとんでもない事は絶対しませんキリッ😜(しっかり見てたけど)。
そんな日々が続いていたある日、学校の帰り道で飯塚さんとすれ違った。
すれ違い際に飯塚さんの顔を見た瞬間に、この子は俺の前からいなくなるって思ったっていうか感じた。
何でそう思ったっていうよりも、体全体で感じたんだ。
絶対にいなくなるってね。
その翌日だったと思うけど、クラスのホームルームだったかなあ、担任の先生が「このクラスで転校する人がいます」って言った。
やっぱり飯塚さんだった。
今は年取っちゃって、そういう感覚も無くなってしまったけど、子供っていうのは異常に感覚が鋭いんだと思う。
大袈裟に言うと超能力。
昔は超能力者でちた、ワハハハハハハハハハハハー。😁
子供の頃の変わった思い出です。

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